ツルハシブックスなんて壊れてしまえばいいのに
荒井 俊幸
ごめんなさい、そんなこと思ってないです。不謹慎な題名で申し訳ありません。
ただ、1年間、サムライとしてツルハシブックスの運営をしてきて、思うことがあります。
「これからも、ツルハシブックスは、今のツルハシブックスをいい意味でどんどん壊していくんじゃないだろうか。次回、私がお客さんとして来る時には、知らないツルハシブックスが広がっているんじゃないだろうか。
ツルハシブックスほど変化に富んだ場所はなかなかないと思っています。この1年だけでもラフォーレに出店させていただいたり、公開経営会議をやってみたり、おかまBARなんてものもやったり、不器用ながら様々な動きがありました。
いつだって、いたらない部分が多々あり、洗練されているとはお世辞にも言えないツルハシブックスですが、ツルハシブックスはいつだって動き続けてきました。
本屋なのに鍋をしたこともありました。
本屋なのにライブをしたこともありました。
本屋なのにお医者さんがいたこともありました。
そんな、本屋である、ツルハシブックスには「余白」があります。
それは、あなたの「やってみようかな、これでいいのかな」を投げ込むことのできる余白です。これまでも、その余白に様々な人が、様々なものを描いてきました。これからも、たくさんの人が、その余白に様々なものを描いていくのでしょう。
だからこそ、ツルハシブックスは、様々な人が訪れるのを待っています。ツルハシブックスは、あなたが訪れるのを待っています。
あるお客さんは言います。
「どうせならここで買おうと思って。
あるお客さんは言います。
「ここ、なんかいいよね」。
あるお客さんは言います。
「ただいま」。
そんな、温かさにあふれる場所であるツルハシブックスを、私は大好きです。そういった、変わらないであろう部分とともに、これからもツルハシブックスはどんどん新しいことに取り組んでいくのではないでしょうか。
4月からはお客さんとして、あの重いガラスの扉を開けるのが楽しみです。
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